完成済みマンション購入のメリット
実際に完成済みマンションを購入するにあたって、ここがよかった!
と思った点を、思いつくままに書いてみます。
モデルルームや3D映像に惑わされない
モデルルームや完成予想図は、実際に完成した建物より3割増しでキレイに見えます。
モデルルームはいわば「キレイにお化粧された部屋」です。
高価なオプションを惜しげもなくつけていたり、部屋が広く見えるようインテリアを配置していたり……
また、「マンション完成予想図」のようなイメージ映像(画像)は、全体像がよく見えるように、引いたアングルから描いているので、実際目にした時とは微妙に異なる印象を受けます。
(カメラでいうところの「広角レンズ」で撮影したような映像(画像))
私たちは最初に実際の建物と部屋を見学し、そのあとにモデルルームとイメージ映像を見ました。
さすがに
「全然違う……!」
ということはありませんでしたが、
「あれ、こんなんだったっけ?」とは思いました。
プロのお仕事ってスゴイです
キラキラなモデルルームに惑わされることなく、実物を見て納得して購入できるのは大きなメリットではないでしょうか。
部屋の構造を実際に確認できる
フローリングやドアの質感、柱や天井の出っ張り具合、収納スペース……など、現物をこの目で見られるメリットは非常に大きいです。
間取り図では広く見えても、天井の梁部分が意外と大きく感じられ、妙な圧迫感がある……なんていうのはよくあること。
もちろん建設前でも梁や柱の出っ張りは、間取り図を見れば確認できます。
しかし、所詮は平面上に書かれた図なので、それを正確にイメージすることは、素人にはとても難しいです。
窓からの景色、隣接環境などを確認できる
模型でどんなマンションかは想像できても、個々の部屋の環境まで想像するのは難しいですよね。
意外と道路が近いとか、窓を開けると思った以上に風が強いとか。
見てみないと分からないことって結構たくさんあります。
共用施設・住人の雰囲気を確認できる
もう入居が始まっている事が前提になりますが、ゴミ置き場や廊下(アルコーブ)、駐車場などの共用施設の使われ方を見られるのも大きなポイントです。
引越しを繰り返した経験から言わせてもらうと、ゴミの出し方がめちゃくちゃだったり、アルコーブがゴチャついたマンションはおススメできません。
高い確率で、騒音やその他のマナー違反に悩まされることになります。
駐車場や駐輪場もマナーが出やすいところなのでチェックしておくといいかも。
住宅ローンの変動リスクがない
住宅ローンの金利は、物件の引き渡し時の金利です。
未完成マンションを買う場合、契約から引き渡しまで1年近くあるので、その間に金利が上昇している可能性があります。
それに比べ、完成済みマンションは2か月もあれば引渡しが済むので、金利の変動リスクはありません。
値引きがある
一番気になるところですよね。
残った物件は早く売り切ってしまいたいのでしょう、我が家の場合も値引きはありました。
ただ、「○万円引き」としてしまうと不都合があるということだったので、「無料でオプション追加」という形で値引きをしてもらいました。
各部屋にエアコンと照明、作りつけの食器棚や収納、壁の装飾、玄関の大型ミラー……などをオーダーし、金額にすると150万ぐらいかな。
エアコンや照明は必ず必要になるものだったので助かりました。
完成済みマンション購入のデメリット
もちろん、メリットもあればデメリットもあります。
人気物件は即完売
基本的に、分譲マンションは完成前に売り切るのが鉄則で、売り手側は全力で完成前の完売を目指します。
人気路線の駅近物件やブランドマンションなど、誰もが「いい!」と思うようなマンションは竣工前に売り切れてしまうことがほとんどです。
売り手側としては、建設が終わる前に売り切ってしまうのを前提に販売しているので、これは仕方のないこと。
したがって、完成済みマンションを狙うなら、多くの人に需要がある物件は厳しいです。
本当に欲しいマンションがあるなら、完成を待たずにサッサと契約してしまいましょう。
ただ、駅から少し遠かったり、快速電車が止まらなかったり、「ほんの少し残念なポイント」があるマンションは意外と残っていたりします。
自分が許容できる「残念ポイント」を明確にしておくと、判断に迷わないかもしれません。
ちなみに、我が家は「不人気路線&駅から10分と微妙に遠い」ため、売れ残っていたみたい
でも、その不人気路線は夫の実家のある路線なので、我が家にはむしろプラス材料でした。
しかも、夫の会社に乗り換えなしで座って通勤できるというおまけ付き。
他の人には不便な立地でも、自分達にとって好条件な物件を探すといいのかもしれません。
人気の部屋(角部屋・最上階など)は期待薄
身も蓋もない言い方をすると、完成後に残ってる部屋って「売れ残り物件」ですから
他より条件が悪い物件(低層階だったり、間取りが微妙だったり)が多いのは間違いないです。
しかし、どんな間取りを良しとするかは人それぞれ。
庭がついているなら日蔭の時間が増えても1階がいいという人もいれば、5階より上の階はイヤ、という人もいます。
最上階がベスト!という方もいるかもしれません。
私は和室が苦手なので、全部屋フローリングが条件だったけど、和室つきの部屋を好んで選ぶ人だっているはず。
残り物には福があるかも? の精神で、気に入る部屋があったらラッキーと思うようにしましょう。
大きな仕様変更ができない
私が感じた最大のデメリットがコレ。
建設前の申し込みなら、フローリングの色、扉の色、浴槽のデザインなどを選べる物件がほとんどです。
畳の部屋をフローリングにしたり、1部屋をLDKと繋げて大きなリビングにしたりと、間取りの変更ができる物件もあります。
建設後はそういった変更が基本的にできません。
(自腹で工事するのはアリだけど、出来ないこともあります。)
我が家のケースですが、追加で工事ができたのは
変更できたこと(基本有料)
- 洗濯機の上に戸棚を作る
- ガスコンロをIHコンロに変更
- 食器洗い機を追加
- カウンター収納や食器棚を作る
- 玄関壁面にミラーを取りつけ
- エコカラットなどで壁面を装飾
など、設備を少し変える工事は受け付けてもらえました。
一方で変更できなかったのは、
変更できなかったこと
- 浴槽・洗面所の仕様(形)
- フローリング・壁紙・扉の色
- 間取りの変更
- キッチン吊戸棚の設置
など、建物そのものにかかわる変更ができませんでした。
当たり前といえば当たり前なのですが、部屋の仕様を1から考えたい方には不満なんじゃないかな、と思います。
駐車場・駐輪場がないかも
駐車場・駐輪場が全戸分ない場合、すでに定員いっぱいの可能性があります。
たとえ空きがあっても、あまり良い条件の場所は残っていないと思っておいた方が無難。
(エントランスから遠かったり、機械式の最上段だったり。)
デメリットが許容できるならお得
人によって「ここは譲れない」「これは別にどちらでもいい」というポイントは様々です。
家族でそれぞれのポイントをハッキリさせておくと、物件を選ぶ際の判断基準になるのではないでしょうか。
何をメリット・デメリットと感じるかは人それぞれですし、ご家族でよく相談してみましょう。