生命保険の始まり
生命保険が出来たお話
むかしむかし、ある村に100人の村人が住んでおりました。
その中の一組の若い夫婦、「オット」と「ツマ」は貧しいながらも幸せな毎日を送っていました。
ある日オットが狩りに出かけた時のこと、オットは山道から足を踏み外し、頭部を強打。
若くして帰らぬ人になってしまいました。
ツマは困りました。
このままではお葬式も出すことが出来ません。
葬式代を肩代わりしてくれる人などいるはずもなく、ツマは困って村長さんの所に相談に行きました。
村長さんは言いました。「98人の村人から少しずつ出し合ってなんとかしよう」
快くお金を出してくれる人もいれば、そうでない人もいました。
でも、葬式代はなんとか集まり、ツマはオットを弔うことが出来ました。
村長さんは考えました。
「再びこのようなことがあったときに備えて、村人から少しずつお金を集めて積み立てておこう。
万が一の事があったら、必要なお金をそこから出せばいい」
村人Aは言いました
「私は十分お金を持っていますから、どんなことがあっても大丈夫」
村人Bは言いました
「身内は誰もいません、私がいなくなっても金銭的に困る人はいないのです」
村長さんは言いました
「お金を出さないと言うのならそれでも構わない。
しかし、万が一の事があった時は自分で責任を取るように」
そして、万が一の時の不安を感じる人はお金を出し合い、お互いに助け合っていきました。
保険の仕組みをとっても大雑把にご説明しました。
そもそも保険とは、皆からお金を少しずつ出し合って困った人を助けるという「助け合いの精神」が大前提になって成立しています。
保険とは、こんなにシンプルな考えのもとで成り立っているのです。
でも、実際のところ保険ってなんかややこしいですよね。
年齢によって保険料が細かく変わったり、場合によっては保険加入を断られてしまったり……
なんでこんなになっちゃったのかと言うと……